石鹸シャンプーは危険?使い続けるとどうなる?

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石鹸シャンプーは危険?

美容室に来られたお客様から、「石鹸シャンプーは原料に苛性ソーダを使用して作るから使い続けると危険なんですよね?」というご質問をいただきました。ネットの記事でそのように書かれていたそうです。
他にも同じ疑問をお持ちの方もおられるのかもと思い、ここに記事にさせていただきます。

苛性ソーダは危険なもの?

その通りです。苛性ソーダとは、中学の化学の授業で出てきたと思いますが、水酸化ナトリウムのことです。直接肌に触れるとやけどのようになるから取り扱い注意だと先生に教わった記憶がある方もおられるのではないでしょうか?そんな危険な材料から作られるとなるととても危険な感じがしますね。

石鹸は、苛性ソーダ(アルカリ)と脂肪酸(ヤシの油など)を混ぜることによって鹸化という化学反応が起きて出来ます。知識のない方がこの方法で石鹸を作ると確かに危険なものが出来上がってしまう可能性があります。しかし実際には、工場でコンピュータ制御により、鹸化という化学反応を経て、苛性ソーダはなくなってしまいます。
他に例を挙げると、強酸(塩酸)と苛性ソーダを混ぜるとどうなるでしょう?
酸とアルカリの中和反応が起きて水とお塩になることは学校でならったのではないでしょうか?
混ぜる前は両方危険な物質です。しかし、化学反応が起きると全く別のものになります。当然混ぜる量は正確に計る必要はありますが。

化学は化ける学問と書きます。特に化粧品類は、何から出来ているかが大切なのではなく、出来上がったものがどんな働きをするかが大切なんです。植物由来の成分でも出来上がったものがアレルギーの原因になるものもあります。石鹸も石鹸シャンプーも苛性ソーダという危険な材料から作られますが、出来上がったものはまったく安全なものになっているので危険性はありません。安心して使っていただいて大丈夫です。