フケを伴う頭皮のかゆみ対策:タイプを見分けて根本からケア
頭皮のかゆみとともに「フケ」が気になる場合、それは頭皮のターンオーバーの乱れや、特定の皮膚トラブルが起きているサインかも
しれません。フケは単なる乾燥が原因の場合もあれば、脂性のフケのようにマラセチア菌の異常増殖が関わっている場合もあり、そのタイプによって適切な
ケア方法が異なります。まずはご自身のフケがどのタイプかを見極め、それに合った対策を行うことが重要です。
フケのタイプを見分ける
- 乾燥性のフケ:
特徴は、細かくサラサラしていて、肩に落ちやすいことです。頭皮の水分不足が主な原因で、バリア機能が低下し、未熟な角質が
剥がれ落ちやすくなっています。かゆみは比較的軽度であることが多いですが、乾燥によるヒリつきを感じることもあります。
- 脂性のフケ:
特徴は、ベタつきがあり、比較的大きな塊で、頭皮や髪の毛に張り付いていることです。皮脂の過剰分泌が原因で、それを
栄養源とするマラセチア菌が異常増殖し、炎症(脂漏性皮膚炎)を引き起こしている可能性が高いです。強いかゆみ、赤み、湿疹を伴うことが
よくあります。
フケのタイプ別・具体的な対策
【乾燥性のフケの場合】保湿と刺激を避けるケア
頭皮の潤いを守り、バリア機能を回復させることが中心となります。
- マイルドなシャンプーを選ぶ: 洗浄力が穏やかなアミノ酸系シャンプーなど、頭皮の潤いを奪いすぎない製品を
選びましょう。無香料・無着色の低刺激処方がおすすめです。
- 頭皮の保湿: 洗髪後に、頭皮用の保湿ローションや美容液を塗布し、水分と油分を補給します。
- ぬるま湯での洗髪: 熱すぎるお湯は頭皮の乾燥を悪化させます。38℃程度のぬるま湯で優しく洗いましょう。
- ドライヤーの当て方に注意: 熱風を避け、冷風やタオルドライを併用し、頭皮を乾燥させすぎないように乾かしましょう。
- 室内の湿度管理: 加湿器などで室内の湿度を適切に保つことも効果的です。
【脂性のフケの場合】適切な洗浄と菌の増殖抑制
余分な皮脂を除去し、マラセチア菌の異常増殖を抑えることがポイントです。
- 薬用シャンプーの活用: ミコナゾール硝酸塩やピロクトンオラミンなどの抗真菌成分が
配合された薬用シャンプーが有効な場合があります。使用頻度や期間は、皮膚科医に相談しましょう。自己判断で使用することは避けましょう。
- 正しい洗髪方法: シャンプー前にしっかり予洗いし、指の腹で優しく丁寧に洗いましょう。すすぎは徹底的に行い、
シャンプー成分の洗い残しがないように注意してください。
- 食生活の見直し: 脂っこいものや糖分の多いものの摂りすぎは皮脂分泌を促すことがあります。ビタミンB群を豊富に含む食品を
意識して摂取し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 生活習慣の改善: 十分な睡眠、ストレスの軽減なども、皮脂バランスの調整に役立ちます。
フケを伴うかゆみが続く場合や、赤み、湿疹がひどい場合は、自己判断で対処せずに皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けることを
おすすめします。フケのタイプに応じたケアを継続し、健康な頭皮を取り戻しましょう。
参考記事:
【決定版】頭のかゆみ対策:原因・症状・シャンプー成分を徹底解説