頭皮の湿疹(ぶつぶつ):かゆみと炎症が形になるサイン
頭皮を触った時に、小さなぶつぶつやザラつきを感じたり、鏡で確認できるような
湿疹ができていたりする場合、それは頭皮に炎症が起きている明確なサインです。
これらの湿疹は、かゆみの原因となるだけでなく、掻きむしることでさらに悪化し、頭皮環境の悪化を
招きます。
湿疹(ぶつぶつ)ができるメカニズム
湿疹とは、皮膚の炎症によって生じる発疹の総称で、その形状は多様です。頭皮に湿疹(ぶつぶつ)が
現れるのは、以下のようなメカニズムが考えられます。
- 毛穴の炎症: 皮脂の過剰分泌や、シャンプーなどの洗い残しによって毛穴が詰まり、
そこで細菌やマラセチア菌などが繁殖すると、毛穴の周りに炎症が起き、ニキビのようなぶつぶつ(毛包炎)が
できます。これはかゆみだけでなく、触ると痛みを感じることもあります。
- アレルギー反応: シャンプーやヘアカラー、パーマ液などの特定の成分に
アレルギー反応を起こすと、その成分が触れた部分に赤みを伴う湿疹や、小さな水ぶくれのようなぶつぶつが
できることがあります(接触性皮膚炎)。
- 皮膚のバリア機能低下: 乾燥や摩擦、紫外線ダメージなどによって頭皮のバリア機能が
低下すると、外部からの刺激物が容易に侵入し、それが炎症を引き起こして湿疹となることがあります。
- 免疫システムの過剰反応: 脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎のように、体質や内部的な
要因で免疫システムが過剰に反応し、慢性的に湿疹ができやすくなる場合もあります。
湿疹(ぶつぶつ)を伴うかゆみへの対処法
頭皮に湿疹やぶつぶつが見られる場合は、すでに炎症が起きている状態であるため、自己判断での対処は悪化を
招く可能性があります。必ず皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
その上で、以下のような点に注意しましょう。
- 皮膚科での診断と治療: 医師の診察を受け、湿疹の原因を特定してもらいましょう。
原因に応じた外用薬(ステロイドなど)や内服薬が処方されることがありますので、指示通りに
使用してください。
- 掻きむしらない: 湿疹を掻いてしまうと、皮膚に傷がつき、細菌感染を引き起こしたり、
色素沈着や脱毛の原因になったりすることがあります。かゆみが強い場合は、冷やしたり、医師に相談して
かゆみ止めを処方してもらったりしましょう。
- 頭皮への刺激を避ける:
- 低刺激性のシャンプーへ変更: 洗浄力がマイルドで、無香料・無着色の
敏感肌用シャンプーを選ぶことをおすすめします。
- 正しい洗髪方法: 爪を立てずに指の腹で優しく洗い、シャンプーやリンスの
すすぎ残しがないよう十分に洗い流しましょう。
- ドライヤーの注意: 熱風は頭皮を乾燥させ、炎症を悪化させる可能性が
あります。冷風を活用するか、短時間で乾かすようにしましょう。
- 生活習慣の改善: 睡眠不足やストレス、栄養バランスの偏りも頭皮環境に影響します。
規則正しい生活とバランスの取れた食事を心がけましょう。
頭皮の湿疹は、放置すると慢性化したり、他の症状を併発したりする可能性もあります。早めに適切な
対処を行い、健康な頭皮を取り戻しましょう。
参考記事:
【決定版】頭のかゆみ対策:原因・症状・シャンプー成分を徹底解説