毎日お風呂に入ることは衛生上とても大切でありますが、汚れやニオイをしっかり落としたいと思い、洗浄力の強いボディソープなどでゴシゴシ洗うとお肌が乾燥ぎみになります。
洗顔した後は化粧水をつけるのに、体は洗って終わりという人も多いのではないでしょうか?
特にゴシゴシ洗いはお肌のバリア機能を弱めますので、なるべく柔らかい素材のタオルを使用するか、タオルを使用せず、泡立てたボディソープで手で洗うことをおすすめします。出来れば体の乾燥している部分にも化粧水を塗布すると良いです。
体のかゆい箇所が白い粉をふいたようになっている場合、乾燥を疑います。
理美容室の現場を回っていると多い質問の一つに「体のかゆみが治らない」というのがあります。
体のかゆみの原因は大きく分けて3つ。原因をしっかり把握しないと体のかゆみは止まりません。ここでは、3つの原因と対策を解説します。
1つ目:洗い過ぎによる乾燥
2つ目:ボディソープが体に合っていない
乾燥しているわけでもないのに体がかゆい方は、一度ボディソープの成分をチェックしてみましょう!
頭皮のかゆみの原因になり得る成分一覧でも解説していますが、ボディソープに含まれる成分が原因で体がかゆくなることもあります。
ボディソープのボトルの裏面に全成分としてカタカナがいっぱい並んで書いてあると思います。そのなかに以下の成分が含まれていないかをチェックしてみましょう。
- コカミドプロピルベタイン(別名:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)
- ラウラミドプロピルベタイン(別名をラウリン酸アミドプロピルベタイン液)
- メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、オクチルイソチアゾリノン
- パラベン、○○パラベン
コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインは、厚生労働省の分科会でも何度か議題に上がった成分です。
2022年の分科会でも議題になりましたが、今回もアレルギー物質と認定する明確な根拠がないという事で見送りになりました。
確かに重度の症例が多いわけではないので、アレルギー物質として認定するほどのことでもないのはわかりますが、皮膚科の先生方の研究報告にあるように、お肌のバリアが弱っている方は注意が必要な成分です。
イソチアゾリノン系の成分は、日本国内では使用自粛の方向にあるので、日本メーカーはほとんど使用しなくなりましたが、外資メーカーの商品では今でも配合されている場合があり注意が必要です。
上記の成分が入っていたら、入っていないボディソープを試してみると良いでしょう。
(追記:2024年11月11日)
上記成分がボディソープに入っていなくても、ご使用のシャンプーに入っている場合、同じようにかゆみが生じる可能性がありますので、シャンプーの成分もチェックすることをおすすめします。
3つ目:洗濯洗剤のゆすぎ不足
最近の洗濯洗剤の主流は時短、エコですので、1回すすぎを推奨しているものが多いですが、ゆすぎが不足していると汚れは落ちたように見えていても洗濯洗剤が残っていたりします。衣服に残った洗剤が汗をかくとお肌に悪さをします。特に体の中で、下着周辺、襟回りがかゆい人はゆすぎ不足を疑ってください。この場合、痒みを放置しておくとかぶれたり、湿疹ができたりと症状がひどくなるケースもあるので要注意です。
お肌に直接触れる下着やシャツなどはしっかりゆすぎましょう!
また、洗濯洗剤は適切な量を使うようにしてください。汚れがひどいからと洗濯の量に対してたくさん洗濯洗剤を入れても洗浄力が上るわけではなく、洗濯ものに余分は洗濯洗剤が残る原因になります。