頭皮のかゆみがある方は「シャンプーがあっていないのではないか?」と思い、いろいろなシャンプーを試した方も多いのではないかと思います。
しかし、シャンプー替えても替えても頭皮のかゆみが止まらない。皮膚科を受診しても特別悪い所はないと言われ、途方に暮れている方を多く見かけます。
私の動画に対してのコメントの中にも「このシャンプーはどうでしょうか?」「シャンプーのアレルギー成分を教えてください」という質問がとても多いです。
そこで、ここのページでは、頭皮がかゆくならないシャンプーとはどんなシャンプーなのか?
頭皮のかゆみの原因になり得るシャンプー成分の一覧を作成しました。簡単な解説もしていますので、シャンプーを購入する場合の参考にしていただけると幸いです。
かゆみの原因になり得る成分一覧
シャンプーボトルの裏面に全成分としてカタカナがいっぱい並んで書いてあると思います。そのなかに以下の成分が含まれていないかをチェックしてみましょう。
- コカミドプロピルベタイン(別名:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液) 洗浄剤の刺激を緩和する目的で配合される両性の界面活性剤です。泡立ちが良くなり、洗い上がりの感触も良くなります。
- ラウラミドプロピルベタイン(別名をラウリン酸アミドプロピルベタイン液) コカミドプロピルベタインとほぼ同じ作用をします。
- コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン)※追記2024.7.16 コカミドプロピルベタインを原料にして作られ、コカミドプロピルベタインとほぼ同じ作用をします。
- パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン(別名:パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン液 コカミドプロピルベタインとほぼ同じ作用をします。
- コカミドジエタノールアミド(コカミドDEA)(別名:ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド) シャンプーの泡立ちをよくするための非イオン界面活性剤です。巷では発がん性で話題に上ることが多い成分です。
- ラウラミドジエタノールアミド(ラウラミドDEA)(別名:ラウリン酸ジエタノールアミド) コカミドジエタノールアミドとほぼ同じ作用をします。
- ポリクオタニウム-10(別名:ヒドロキシエチルセルロース) リンスインシャンプーを可能にした成分です。ゆすぎが悪いとかゆみの原因になると言われています。
- メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、オクチルイソチアゾリノン 防腐剤です。国内メーカーは自粛でほとんど使用されなくなりましたが、外資系メーカーで使用されることが多いです。
- パラベン(別名:パラヒドロキシ安息香酸エステル、またはパラオキシ安息香酸エステル 優秀な防腐剤です。しかし、旧指定成分でありこの成分にアレルギーを起こす人は今でも多いので注意が必要です。
- エデト酸塩(EDTA-2Na、EDTA-3Na、EDTA-4Na) 金属封鎖剤(キレート)です。水道水の中の金属成分(ミネラル分)を封鎖して泡立ちや洗浄力を上げるために配合されます。旧指定成分です。
- センブリエキス、トウガラシチンキ 頭皮の血行を促進する成分ですが、お肌に合わない場合、かゆみの原因になります。
- ケトコナゾール・ミコナゾール硝酸塩・ピロクトンオラミン・サリチル酸 脂漏性皮膚炎の人向けの薬用シャンプーなどに配合される抗真菌薬や殺菌薬です。主な副作用には、接触皮膚炎、かゆみ、発赤、紅斑などが報告されています。お肌に合わない場合は使用をやめのるがよいでしょう!皮膚科に相談せず、薬用シャンプーを使い続けることもおすすめ出来ません。
ポリクオタニウム-○○は基本的に避けた方が無難です。
シャンプーなど化粧品は2001年から商品ごとに全成分表示されることが義務付けられました。これは消費者が自分に合わない成分が入っている化粧品を避けることが出来るようにという配慮からです。当然、全成分に嘘があれば薬機法で処罰されます。
ところが、ネット販売が進み、直接手に取って品定めができにくい状態になりました。健全なメーカーは自社サイトで全成分が見れるように配慮したホームページを作られています。逆に言えば、安心・安全・成分にこだわっていると謳いながら、全成分がどこを見ても書いていないようなメーカーの商品は十分に検討を入れた方がよいと言えます。
化粧品の成分については一般の人にはわかりにく(学校でも習わない)のであまり話題にならないのですが、化粧品、特に毎日使うシャンプーの成分には気を遣う必要があります。成分の話を細かくすると、「そこまでこだわったら売りにくいシャンプーになる」という方もいますが、毎日使うものだからこそこだわりたいと思います。