脂漏性皮膚炎の方がシャンプーを選ぶポイント

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脂漏性皮膚炎とシャンプー

ネットで検索すると、脂漏性皮膚炎の方におすすめのシャンプーとしていろいろなシャンプーが紹介されています。
薬用シャンプーであったり、アミノ酸シャンプーであったり、石鹸シャンプーであったりといろいろな情報が出てきて、どれを選ぶべきなのか迷ってしまうのではないでしょうか?
そこで理美容室を専門に回っているシャンプー屋が脂漏性皮膚炎の方がシャンプーを選ぶ時のポイントをアドバイスさせていただきます。

まずは脂漏性皮膚炎の原因を正しく知る?!

脂漏性皮膚炎の原因は、今さらと言われるかも知れませんが、基本皮脂の多い方で、マラセチア菌が多く繁殖しそれが原因で頭皮が荒れる病気だと聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、これはまだ仮説というか、実際のところはすべてが解明されていないのです。
皮膚科の先生の説明でもマラセチア菌が原因だと聞いたという方も多いと思いますが、便宜上そう説明されますが、すべてが解明されていないのです。

似たような例を挙げると、ひと昔前ニキビの原因はアクネ桿菌だと言われていましたが、今はニキビの原因は毛穴が詰まることが原因で、毛穴が詰まった結果、毛穴の中にアクネ桿菌が増えてニキビになることがわかってきました。
よって、いくらアクネ桿菌を殺菌しても、毛穴が詰まればニキビはできてしまうのです。また、アクネ桿菌をすべて殺菌して菌の数をゼロにすることも不可能なので、ニキビ対策は、毛穴を詰まらせないことが重要なんです。
ニキビ対策商品のCMも今は、アクネ桿菌を殺菌ということは前面に出さず、毛穴のケアとアクネ桿菌のケアが大切と謳うようになりました。

ニキビの例から考えても、マラセチア菌が脂漏性皮膚炎に関係していることは間違いないですが、マラセチア菌を殺菌すれば治るという単純な話ではないのです。実際皮膚科に通って、マラセチア菌への抗菌薬を処方されると一時的には良くなりますが、薬を辞めるとまた症状がでてきたりします。
まずはこの脂漏性皮膚炎の原因はずべてが解明されていないということを理解しておくことが大切になります。
よって、薬用シャンプーを使えば脂漏性皮膚炎が治るという単純な問題ではないことをまず理解してください。皮膚科を受診して治療を進めるのが基本です。

脂漏性皮膚炎の方がシャンプーを選ぶポイント

脂漏性皮膚炎は原因がすべて解明されていないので、完治せずに症状が長引くことが多いわけです。しかし、脂漏性皮膚炎が悪化する要因はある程度わかっているので、脂漏性皮膚炎の方がシャンプーを選ぶポイントは、脂漏性皮膚炎が悪化する要因を作らないシャンプーを選ぶことが大切になります。
それでは脂漏性皮膚炎が悪化する要因をリストアップしてみます。

  1. 皮脂汚れの蓄積
  2. ビタミン類の不足
  3. 脂質や糖質の過剰摂取
  4. ホルモンバランスのくずれ
  5. 不規則な生活リズム、etc

この要因の中でシャンプー選びに大切なポイントは、1番の皮脂汚れの蓄積をさせないです。
ひと昔前、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の方は、刺激の少ない弱酸性のシャンプーが良いとされていましたが、経過を見ていくと、皮脂汚れの蓄積が症状を悪化させることがわかってきました。現在アトピー専門外来では、汚れが蓄積しない洗浄剤を選ぶように言われていて、弱アルカリ性の石鹸を推奨されています。
ここで大切なのは、汚れを蓄積させないということ。刺激だけに着目すれば弱酸性の方が刺激は少ないと言えますが、洗浄する目的は汚れを落とすことです。弱アルカリ性の方が刺激はあると言えますが、汚れを落とすことには優れています。菌を洗い流す力も優れています。(公的機関:製品評価技術基盤機構 NITE も認めています)

しかし、石油系の合成界面活性剤(ラウレス硫酸○○など)も洗浄力は強いのですが、これらはお肌への浸透力や刺激も強すぎるので、これは避けるべきシャンプーとなります。
よって、理美容室を専門に回っているシャンプー屋が脂漏性皮膚炎の方におすすめするシャンプーは石鹸シャンプーです。髪が長い方は、石鹸シャンプーは洗い上がりがあまりよくないので敬遠されがちですが、皮膚トラブルがある時は安心して使用できると思います。参考までに。

脂漏性皮膚炎,頭皮湿疹におすすめの石鹸シャンプー