
頭皮のかゆみの6個の原因と4個の対策 理美容室専門シャンプー屋
頭皮のかゆみ!そもそもかゆみとは何か?
かゆみは、医学的には「掻きむしりたくなるような不快な感覚」と定義されています。
かゆみは、皮膚に何か異常が起こった時に、かゆみを感じることによって、脳に異常を知らせる防衛反応のひとつなのです。
かゆいところを掻くと一時的にかゆみは止まりますが、掻き過ぎると皮膚を傷つけ、わずかな刺激にも反応してかゆみが起こりやすくなるという悪循環を繰り返すので、かゆみの原因を取り除くことが一番大切です。
頭皮のかゆみの原因を理解し、正しい対策方法を行うことが解決の近道です。
理美容サロン専用のシャンプー屋が頭皮のかゆみの対策方法をアドバイスさせていただきます。
少しでも参考になれば幸いです。
頭皮のかゆみ原因1_乾燥
肌は、表皮、真皮、皮下組織から成り立っています。
一番外側にある表皮は、レンガを積み上げたような
また、肌の表面は、皮脂膜(汗と皮脂が混ざってできる天然のクリーム)で覆われています。
これらの構造がバリアとなって肌の乾燥を防いでいるのですが、これが加齢やアトピー、外からの刺激によってバリアが破壊されると肌の水分が奪われ、乾燥肌になってしまします。
乾燥肌になると、かゆみを伝える神経が角質層のすぐ下まで伸びてきて少しの刺激でもかゆみを感じるようになります。
頭皮がかゆい時、掻くと一時的にかゆみが無くなるのは、かゆみを超える痛みなどの他の刺激が与えられ、かゆみを伝える神経をごまかかしているだけなのです。

頭皮のかゆみ原因2_接触アレルギー
皮膚に異物が接触することによって刺激が与えられ、かゆみを生じる場合があります。例として、
・漆などに触れてかぶれる植物アレルギー(小麦配合の石鹸でアレルギーが多発して社会問題になりました)
・ネックレスやヘアピンなどに触れてかぶれる金属アレルギー
・化粧品に含まれる防腐剤や添加物、毛染め剤などに触れてかぶれる化学物質アレルギー
などあります。
被覆など擦れてかゆくなるのも接触アレルギーです。
頭皮のかゆみ原因3_食物アレルギー
食物を摂取することにじんましんが生じ、かゆみを伴う場合があります。
エビ、カニ、青魚、卵、乳製品、そば、小麦、アルコール類などです。
通常2,3日で治まりますが、長引くようであれば早めにお医者さんに見てもらいましょう。
頭皮のかゆみ原因4_温度変化
外で冷えた体で熱いお風呂に入った時、体かゆくなった経験をされた方もあるのではないでしょうか?
運動や暖房などで急激に体温の変化があった場合、かゆみの神経が刺激されてかゆみを生じる場合があります。
かゆみがあるからと掻くと、傷ができたり、かゆみが増したりします。
かゆい部分を冷たいタオルなどで冷やしてあげるとかゆみを和らげることができます。

頭皮のかゆみ原因5_ストレス
現代人に多いストレスからくるいろいろな不具合の一つです。
ストレスにより、ヒスタミンが分泌されかゆみを生じる場合や、ストレスによって免疫力が落ち、外部からの刺激に過剰に反応してかゆみを生じる場合などがあります。
ストレスは自律神経を乱すので、血行不良や下痢、免疫の低下などを引き起こし、頭皮のかゆみだけでなく、いろいろなトラブルの原因になります。
頭皮のかゆみ原因6_雑菌(カビ菌)<
頭皮には、フケやかゆみの原因となるマラセチア真菌(カビの一種)という菌がいます。
皮脂や湿気を好んで繁殖し、頭皮に刺激を与える物質を分泌し頭皮のかゆみとなります。
乾燥によるフケと、マラセチア真菌によるフケの見分け方は、細かい粉のようなフケは乾燥によるもの、櫛などにへばりつくような湿気があり、塊となるフケがマラセチア真菌が原因のものです。対処方法も代わってきます。
頭皮のかゆみ対策方法1_素人の生兵法はダメ!
頭皮がかゆいだけでなかなかお医者さんに行くのは面倒くさいなぁと思う方は多いのではないでしょうか?
シャンプーを替えてみたり、かゆみ止めを購入してみたり、自分なりに調べていろいろと対策をしてみたくなるものですが、素人の生兵法ほど怖いものはありません。
理美容室で相談しても、シャンプーの種類や洗い方などは教えてもらえますが、皮膚疾患の分野は素人ですから、まずはお医者さんに相談するのが解決の早道であることは言うまでもありません。
特に、上記の頭皮のかゆみ原因3~5はヒスタミンが関連していますので、抗ヒスタミン薬を内服すれば鎮まります。
頭皮のかゆみ原因6は、マラセチア真菌ようの外用薬で比較的早く改善できます。
しかし、お医者さんに診てもらってもなかなか改善できないのは、頭皮のかゆみ原因1:乾燥、頭皮のかゆみ原因2:接触アレルギーであるように思います。
その理由は、原因1の乾燥肌は塗り薬ですぐに治るものではありませんし、原因2の接触アレルギー、特に毎日使うシャンプーなどの成分に反応しているケースでは、その原因になる成分をまず排除しなければなりません。
そこで、次章以降では、シャンプー屋から見た対策方法を解説したいと思います。

頭皮のかゆみ対策方法2_シャンプー選びは大切
頭皮のかゆみがある場合、一番に考えるのは”シャンプーが合っていないのかな?”ではないでしょうか。
そこで、いろいろとシャンプーを替えてみるけれど、頭皮のかゆみが止まらない。
サロンの現場でも一番よく受ける質問がこれです。
皆さんは、銘柄やメーカーが替われば、シャンプーの内容も大きく変わると思っている方が多いのですが、実はそこに落とし穴があります。
シャンプーボトルの裏には全成分が書かれているので、一度見ていただければわかるのですが、市販のシャンプーはほとんど同じような内容になっています。
テレビや通販でも洗浄成分の違いや、植物性やボタニカルなどは宣伝文句として解説していますが、その他の添加剤がほとんど同じものを使用しているのです。
よって、シャンプーを替えても改善しなかったという方は、実は頭皮のかゆみの原因になる成分はどちらにも入っていたというケースが多々あるのです。
毎日使うものだから、シャンプー選びはとても大切なのです。
「これをしらないと頭皮のかゆみは止まりません」を参考にしてください。
シャンプー屋として15年(2021年2月現在)活動してきて、いろいろ調べた結果、頭皮のかゆみの原因になる成分を解説しています。

頭皮のかゆみ対策方法3_シャンプーの仕方は大切
頭皮のかゆみがあるとどうしても”ゴシゴシ洗い”をしてしまいます。フケが伴う方は、特に”ゴシゴシ洗い”をする方が多いです。
しかし、これは頭皮を傷つける原因になり、はじめは乾燥によるかゆみだったのが、傷が出来ることによって、菌が繁殖しかゆみの原因が替わる場合もあります。
複数の原因が絡むことによって、治りが遅くなる原因にもなるので”ゴシゴシ洗い”はやってはいけません。
シャンプーの正しい仕方としては
1.予洗い
38度ぐらいのお湯で(38度を超える熱いお湯はダメです)30秒程度しっかりすすぎます。
これで大半の汚れは落ちます。
2.シャンプー
シャンプーを適量手にとり、手の上で軽く泡立て、髪の毛全体にまずなじませます。
まず。髪の毛を優しく洗っていきますと泡が立ってきます。泡が立ってきたら、頭皮を指の腹で(爪は絶対に立てない)揉むように洗います。
頭皮のかゆみやフケが気になる方に、シャンプー屋がおすすめするのは、理美容室のプロも使用しているシャンプーブラシ「GROSSY」です。参考にしてみてください。
3.お流し
38度程度のお湯でしっかりとシャンプーを洗い流します。
シャンプーは残りやすいので、丁寧に洗い流します。
4.ドライヤー
濡れた髪をそのままにしておくと、雑菌の繁殖の原因なり、臭いやかゆみ原因になります。
タオルでよく拭いたあと、ドライヤーでしっかり乾かしましょう。
この時、髪の毛を乾かすイメージよりも、頭皮を乾かすイメージでドライヤーをすることが大切です。
毛先は濡れていても良いので、頭皮の周りを乾かすようにすると良いですね。
頭皮のかゆみ対策方法4_朝シャンはダメ!
頭皮のかゆみやフケが気になる方が、よくすることに”朝シャン(朝にシャンプーをして出かける)”があります。
ニオイが気になる方も朝シャンをしますが、シャンプーをすると、頭皮の皮脂汚れが落ちます。
これによって、臭いがとれたり、かゆみが少し楽になったりしますが、頭皮に皮脂が無い状態で外出すると、頭皮に日光が直接当たることになります。
皮脂は、頭皮が乾燥することを防御する働きがある他に、紫外線から頭皮を守る役割もしています。
朝シャンはその防御機能をなくすことになりますので、控えた方が良いと言えます。どうしても朝シャンして出かけるときは、日差しが直接当たらないように工夫して、頭皮を守ってあげてください。
最後に
頭皮のかゆみからくるストレスはご本人しかわかりません。周りの人にかゆみは見えないだけに一人でストレスを感じている人も多いと思います。
この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
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